12月 01日

常用漢字、読めればOK?書ける必要はない?

11/30放送のNスタで、11/30から変わる常用漢字にスポットが当てられた。
Nスタは、月曜日から金曜日の16:53~19:00に放送されている情報番組。

常用漢字とは、法令や公用文書、新聞、放送など一般の社会生活で使用する漢字の目安のこと。
そして今回、新しい「常用漢字表」が11月30日、内閣告示された。
常用漢字表の改訂は今回が初めてとなる。
196字を追加する一方、あまり使われなくなった5字を削除し、計2136字となった。

「憂鬱(ゆううつ)」の「鬱」、「語彙(ごい)」の「彙」、「曖昧(あいまい)」など画数の多い難しい漢字も加えられた。
このほか、「岡」「媛」「茨」など、都道府県名に使われる11字なども追加され、47都道府県が全て常用漢字で書けるようになった。
そして、「亀」「熊」「鹿」「虹」「丼」「枕」など、簡単で身近な例もある。

文部科学省の文化審議会の答申によると、パソコンや携帯電話での変換が容易になったことを背景に、改定にあたっては「すべて書ける必要はない」とされた。

どの様に決めているのか。
文部科学省が2005年に文化審議会(国語分科会)という40人の識者(教授、作家、出版業界)を集めて会議を開いた。
新聞・書籍・インターネットなど幅広く漢字をチェックし、約3500字をピックアップ。
その中から、使用頻度の高い字や、漢字の方が意味が伝わるものを常用漢字に選んだという。

一般の人から、「鷹」という字も常用漢字に入れてほしい声があったが、見送られた。
理由は、固有名詞として使われているが、一般名詞として使われる頻度が少ないというものだった。
同じ理由で、「雀」という漢字も見送られた。

学校現場では、実生活で多く目にするようになった漢字を積極的に教えようとする動きや、入試での出題を見据えた模索が始まっている。
告示後から、中学・高校で指導することが可能となる。
2012年度から、中学・高校の教科書に漢字表を掲載し、本格的に指導が開始される。
196字のうち中学1,2年に50~100字、残りを中3にそれぞれ割り振る。
高校・大学入試での出題解禁は、追加漢字を1年生から学んだ生徒が受験する15年度入試からとなる。

中学・高校の国語教科書の編集などに携わる伊坂淳一・千葉大教授(日本語学)は、改定の趣旨について「画数の多い字など『すべて書ける必要はない』としたのは一般社会での使用にあたっては常識的な判断である。ただ学校では、どこまで書ける必要があるのかなどが十分議論されていない。基準がないと、受験を意識する学校ではすべて教えるのではないか」と指摘している。

改定の影響を強く受ける教育現場での扱いにも改善の余地がある。
難しい漢字が多く増えたのに、「高校で主なものが書ける」という目標はそのままで、入試での扱いも明確ではない。
複数の専門家は、手書きを出来るようにする漢字の範囲など、「最低基準」を示すべきだと指摘している。
これから小学校から大学まで、広く見据えた対応が必要になるだろう。

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